【3月22日 AFP】自称「カリフ制国家」が昨年崩壊したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は、現在もシリア国内で複数の孤立した地域を掌握している。

 だが、シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、ISの支配地域はシリア全土の5%未満となっている。

■ダマスカスへの脅威は?

 ISの戦闘員らは首都ダマスカス南部の幾つかの小地区でその存在を維持している。これには、タダモン(Tadamon)やハジャル・アスワド(Hajar al-Aswad)、ヤルムーク(Yarmuk)のパレスチナ人難民キャンプが含まれる。

 今週初めには、別の武装勢力が政府との合意で明け渡したダマスカス南部カダム(Qadam)近郊の地区を、権力の空白に乗じたISの部隊が、夜間の奇襲作戦によって掌握した。

 バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領は、反体制派の拠点、東グータ(Eastern Ghouta)地区に対し5年間の包囲の末、先月攻撃を開始したように、首都防衛に全力を注ぐと明言している。

 シリアの政府系日刊紙アルワタン(Al-Watan)は21日、ハジャル・アスワドをISの主要拠点と特定し、政権側の次の目標はダマスカス南部の複数の地区になるだろうと伝えた。