【3月22日 AFP】シリアの首都ダマスカス南部でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」がバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権側の部隊に奇襲をかけ、政権側の戦闘員ら62人が死亡した。在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が21日明らかにした。

 ダマスカスはアサド政権の支配下にあるが、一部地区でISが勢力を保っている。

 監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、襲撃は19日夜、ダマスカス南部のカダム(Qadam)地区郊外で発生。

 同地区はアサド政権側との合意でイスラム過激派らが退避した後、力の空白が生まれており、IS側はそれを突いて掌握した。アサド政権側の部隊も同地区郊外に集まっていたが、奪取する作戦にはまだ着手していなかったという。

 ISはシリアで主な拠点を失っているが、ダマスカスではヤルムーク(Yarmuk)にあるパレスチナ難民キャンプなど一部でプレゼンスがある。(c)AFP