【3月22日 AFP】ロシア西部のボロコラムスク(Volokolamsk)で21日、地元のごみ処分場で発生した有毒ガスが原因でめまいや吐き気の症状を訴えた子ども50人が、医師らの手当てを受けた。当局が発表した。

 首都モスクワから約120キロ西に位置するボロコラムスクでは以前から、ヤドロボ(Yadrovo)ごみ処分場で発生する高濃度の硫化水素や酸化窒素について住民らが苦情を訴えており、今月には同処分場の閉鎖を求めるデモ隊を解散させるために機動隊が出動していた。

 現地のAFP記者によると、町内の病院前には約200人が集まり、「私たちの子どもを殺すな」などと書かれたプラカードを掲げて抗議。10歳の女の子はAFPに対し、同日は外の臭いが強烈だったためマスクをつけて登校したと語り、「何かが爆発したような臭いで、ほとんど息ができないぐらいだった。時々、ほとんど毎晩、臭いで目が覚める。夏になったらどうなるの? こんな状態でどうやって暮らせばいいのか分からない」と訴えた。

 モスクワ州知事室によると、アンドレイ・ボロビヨフ(Andrei Vorobyov)知事は21日午後にごみ処分場を視察。さらに町内の病院を訪問し、ガスが排出されない新たなごみ処理施設を建設すると語った。当局によると、ごみ処分場は数日以内に土で覆われる予定だという。(c)AFP/Maxime POPOV