【3月20日 AFP】米韓両政府は20日、平昌冬季五輪・パラリンピック後に延期された米韓合同軍事演習が4月1日から実施されるとの見通しを明らかにした。北朝鮮との関係が融和に向かう中、野外機動訓練「フォールイーグル(Foal Eagle)」の期間は1か月に短縮されるという。

 米韓合同軍事演習は毎年、大勢の地上部隊が参加して行われている。北朝鮮が侵略のための挑発的な予行演習だと非難するため、朝鮮半島が緊張する一因ともなっている。

 ただ、今年は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長による首脳会談に向けて協議が進められる中、その妨げとならないよう規模が縮小されるのではないかという観測も出ていた。

 しかし、韓国国防省の報道官は「演習は4月1日に例年と同じ規模で再開する見通しだ」と明らかにし、米国防総省も同様の発表をした。

 国防総省は「合同演習は防衛に主眼を置くものであり、北朝鮮がこれを挑発と受け取る理由はない」としたうえで、北朝鮮には前もって日程や性質について通知したことも明らかにした。

 今月訪朝した韓国特使によると、金委員長は演習実施の必要性を「理解する」と表明していた。

 映像は、韓国・浦項(Pohang)と抱川(Pocheon)で2015年3月に行われた米韓軍事演習。(c)AFP