【3月20日 AFP】カナダで糖度の高いアルコール飲料を飲んだ少女が死亡する出来事があり、政府が規制に乗り出した。こうした飲料は若者に人気だが、飲んだ後に病院に搬送されるケースが増えているという。容量やアルコール濃度に上限を設けるほか、メーカーなどに広告や表示の変更を求める方針だ。

 国内で懸念が高まったのは、ケベック(Quebec)州で先月、こうした飲料を摂取したとみられる14歳の少女の遺体が学校裏手の小川で見つかったのが発端。検視の結果、少女はアルコール濃度11.9%の甘いアルコール飲料を2缶飲んでいたことが分かった。

 当局によると、カナダでは、風味が強く、砂糖など甘味料の量が多く、グラス4杯分のワインに相当するアルコール分が含まれる飲料の市場が爆発的に拡大している。

 ジネット・プチパ・テイラー(Ginette Petitpas Taylor)保健相は19日、「非常に甘く、アルコール度数の高い飲料が手に入りやすくなり、人気を集めていること、そしてこうした商品を飲んだ後、病院に搬送される若者が増えてきていることを深く憂慮している」と表明。その上で、必要なあらゆる対策を取るよう指示したことを明らかにした。

 具体的には、商品の容器の大きさやアルコールの量に上限を設けることや、商品のリスクを軽減するため、広告やマーケティング、ラベルの変更を関係各方面に求めることを計画している。

 新規制は「甘味料の含有量が一定の基準を超えている」全てのアルコール飲料が対象となる見通し。ただしリキュールやデザートワインは含まれないという。(c)AFP