【3月18日 AFP】ラグビーシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2018)は17日、第5節が行われ、王者アイルランドは敵地トゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)でイングランドに24-15で勝利してグランドスラム(全勝優勝)を達成し、今年の「セント・パトリック・デー(St. Patrick's Day)」を忘れ得ないものにした。

 アイルランドはファイブネーションズ時代の1948年大会、そして2009年大会に続く通算3度目の全勝優勝を果たしている。

 季節外れの雪の中でも目立つようにピッチ上のラインが青く塗られた、身を切るような寒さのトゥイッケナムで、アイルランドはギャリー・リングローズ(Garry Ringrose)、CJ・スタンダー(CJ Stander)、ジェイコブ・ストックデール(Jacob Stockdale)がトライを決めて前半を21-5で折り返すと、後半にコナー・マレー(Conor Murray)がペナルティーを蹴り込んだ。

 イングランドは、前半に続いて後半にもエリオット・デイリー(Elliot Daly)がトライを決め、ジョニー・メイ(Jonny May)も最終盤にもトライを決めたが、スタンドのそこかしこでアイルランドのファンが喜んでいた。

 2010年以来となるトゥイッケナムでの勝利により、主将のロリー・ベスト(Rory Best)とロブ・カーニー(Rob Kearney)は、アイルランド史上2人しかいない全勝優勝を2度経験した選手になった。

 敵地でのスコットランド戦とフランス戦に続く黒星で3連敗となったイングランドは、エディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)の下で初めてトゥイッケナムでの黒星を喫している。

 同日の試合でウェールズが14-13でフランスに勝利したため、大会2連覇を達成していたイングランドは、ファイブネーションズ時代の1983年大会での最下位以来となる5位に終わった。

 この3連敗で、イングランドが来年のW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)でニュージーランドから王座奪還できる可能性に暗雲が立ちこめている。

 ウェールズは、リアム・ウィリアムズ(Liam Williams)のトライとリー・ハーフペニー(Leigh Halfpenny)の3本のペナルティーでなんとかフランスを振り切り、大会を2位で終えた。

 一方、スコットランドは後半39分にグレイグ・レイドロー(Greig Laidlaw)が逆転のペナルティーを決め、敵地ローマでイタリアから29-27と勝利を収め、3位に浮上した。

 前半を17-12とリードして折り返したイタリアだったがこれで大会17連敗となり、主将のセルジオ・パリッセ(Sergio Parisse)はテストマッチ通算100敗目を喫した。(c)AFP/Julian GUYER