【3月17日 AFP】米娯楽誌バラエティ(Variety)は16日、アカデミー賞(Academy Awards)を主催する映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)のジョン・ベイリー(John Bailey)会長(75)が、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)の疑いで調査を受けていると報じた。

 バラエティによると同アカデミーは、ベイリー氏からセクハラを受けたとの訴えが14日に3件寄せられたことを受けて直ちに調査を開始した。

『恋はデジャ・ブ(Groundhog Day)』や『再会の時(The Big Chill)』などの作品に撮影監督として参加したベイリー氏は、昨年8月に任期4年のアカデミー会長に選出された。同氏の会長就任から間もなく、米女優アリッサ・ミラノ(Alyssa Milano)さんの呼び掛けでセクハラ告発運動「#MeToo(私も)」が始まり、世界中に拡大。性的虐待への非難が高まった。

『恋におちたシェイクスピア(Shakespeare in Love)』や『パルプ・フィクション(Pulp Fiction)』などのヒット作品を手掛けた映画製作会社ミラマックス(Miramax)の元社長、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏は、セクハラと性的虐待で数十人の女性から非難や告発を受け、昨年10月にアカデミーから除名されている。

 アカデミーは昨年12月、会員の行動規範を採択した。ベイリー氏は2月に行われた今年のアカデミー賞候補者の昼食会で、アカデミーは「性別、人種、民族、宗教の調和を取ることへの自覚と責任を強化する」と約束していた。(c)AFP