【3月16日 AFP】スイスにある国連(UN)ジュネーブ事務局の職員たちは15日、「不当な」賃金カットをめぐって16日にストライキを実施するかどうかの投票を行い、圧倒的多数で可決した。ストが実施されれば、国連の欧州本部に相当するジュネーブ事務局の幅広い活動に混乱が生じるのは必至とみられる。

 同事務所の職員らがつくる労働組合によると、15日に投票した加盟職員の89.4%に上る1040人が、24時間ストライキの実施に賛同した。

 国連ジュネーブ事務局の職員労組代表イアン・リチャーズ(Ian Richards)氏は「(スト実施への)賛成意見が圧倒的多数を占めたという結果はジュネーブであれ遠隔地の現場であれ、国連の職員たちが、彼らの雇用主が雇用条件を設定する方法にどれだけ信頼を失っているかを示すものだ」と述べた。

 ジュネーブ事務局の職員約9500人のうち何人が16日のストライキに参加するかははっきりしないが、国連の活動への影響は広く及ぶとみられている。

 主要な年次会合の真っただ中にある国連人権理事会(UNHRC)のローランド・ゴメス(Rolando Gomez)報道官によると、16日は休会することになり、すでに過密なスケジュールに遅れが生じそうだ。

 ジュネーブ事務局の職員は先月初めて3.5%の賃金カットを示す給与明細を受け取り、5月には削減率が5%まで拡大することを知り、2時間のストライキを実施した。(c)AFP