【3月17日 東方新報】博物館の展示物の上に横たわる男性。中国・四川省(Sichuan)広漢市(Guanghan)の三星堆博物館(Sanxingdui Museum)の公式ウェイボー(微博、Weibo)にダイレクトメッセージが届いた。同博物館は公式ウェイボーで、この男性の行動を公表し、来場者にマナーを守るよう促した。

 博物館職員によると、マナーの悪い客を見かけることは珍しくないが、現在は口頭で注意を促すしかない。今後は、入場券の購入を実名制にして、マナーの悪い客はブラックリストに載せるとしている。

 問題の写真は、ある来場者が撮影した。男性が手を枕にして展示物の上に両脚まで乗せて横たわっているのを見つけて写真に収め、博物館の公式ウェイボーにメッセージを送ったという。

 届いたメッセージによると、職員が注意したが、この男性は耳を貸さなかったが、妻が来てやっと展示物から起き上がったという。メッセージの送り主は、「このマナーの悪い男性の行動を公にしてほしい」と書いてあった。

 男性が横たわった展示物は文化財ではないが、四川省の鴨子河で発見されたヒスイで、表面に漆を塗った状態で展示されている。職員は、「現地のヒスイ原石の加工技術を体現した展示物であり、展示物に触ることはできるが、このような行動は容認できない」と話している。

 博物館が公式ウェイボーで男性の行動を公表すると、インターネットユーザーの多くが男性の行動に批判的で、マナーの悪い参観客は文化財への敬意を欠いており、他の客にも悪影響を与えるといった意見や、「手を触れないでください」と表示されている展示物に触るマナーの悪い人を頻繁に見かけるという人もいた。

 博物館の職員によると、館内で走るなど騒がしい客や、禁止されているフラッシュをたいて写真を撮る人などマナーを守らない人が多いという。職員は、「見つけ次第、注意しているが、館内は広く職員の数も限られるので、いつでも注意できるわけではない」と困り顔だ。

 博物館は将来的には入場券の購入を実名制とし、マナーの悪い客はブラックリストに載せる措置を取るという。とはいえ前例はなく、職員は「しばらくは口頭で注意し、博物館の秩序を守っていきたい」と話した。(c)東方新報/AFPBB News