【3月15日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が、IT・通信分野を中心に中国からの輸入品に対する新たな関税を検討していることが分かった。対象となる中国製品の輸入額は数百億ドル規模に上る可能性がある。

 トランプ政権は鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を導入したばかり。新たな輸入制限は中国の報復を招き、米国の輸出企業が打撃を受ける恐れがあると懸念する声が一部議員や産業界から上がっている。

 政権内部での協議について知る関係者はAFPに対し、ホワイトハウス(White House)が対象として中国製品100品目を検討していると認めた。金額については決まっていないという。

 米政治専門サイト「ポリティコ(Politico)」によると、トランプ氏は先週の閣議で、中国が米国の知的財産を盗んでいるとして中国に厳しい制裁を科したい意向を表明。

 米通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー(Robert Lighthizer)代表は300億ドル(約3兆2000億円)規模の輸入に対する関税を提案したが、トランプ氏はさらに積み上げるよう指示したという。

 トランプ氏は、対中貿易赤字の1000億ドル(約10兆6000億円)削減に向けて中国と協議する考えを明らかにしている。(c)AFP