【3月15日 AFP】14日に行われたサッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)決勝トーナメント1回戦第2戦のベシクタシュ(Besiktas)対バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)戦で、スタジアムに思わぬ侵入者が現れて審判がプレーを一時中断するという一幕があった。

 トルコ・イスタンブールのボーダフォン・アリーナ(Vodafone Arena)で、トルコとドイツのトップチーム同士の対決を中断させたのは、熱狂的なトルコファンから出される耳をつんざくような騒音でも、冷える夜に現れた無鉄砲な裸の人間でも、この大舞台で主張を訴えようとする抗議者でもなかった。その驚くべき出現者とは、外ならぬ1匹の従順なネコだった。

 イスタンブールの街には数千匹に上る野良猫が徘徊(はいかい)しており、裏通りのみならず公共の建物、コンサートホール、レストランをすみかにして大切に扱われている。そして、この4本足の動物は今回、欧州チャンピオンズリーグに姿を現した。

 明らかにベシクタシュファンと思われるこのネコは、後半開始直後にバイエルンに2-0とされた際にベシクタシュのゴール付近に侵入。スタジアムが爆笑の渦に包まれる中で審判がプレーを中断すると、やがてネコはおとなしくピッチを去り、約1分後に試合は再開された。

 ネコの登場もむなしく、バイエルンの勢いを止めることやベシクタシュに幸運がもたらされることはなかった。先月ドイツ・ミュンヘンで行われた第1戦を5-0で制していたバイエルンが2試合合計8-1で圧勝し、準々決勝進出を決めた。(c)AFP