【3月15日 AFP】14日に76歳で死去した世界的な理論物理学者、スティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)博士は、その科学的発見のみならず、深く機知に富んだ発言で知られていた。以下に博士の言葉の一部を紹介する。

■宇宙が存在する理由について

「答えが見つかったとしたら、それは人類の理性による究極の勝利となるだろう。その時、われわれは神の心を知ることになる」──著書『A Brief History of Time(邦題:ホーキング、宇宙を語る)』(1988年)より

 ホーキング氏は後に、「神」という言葉は比喩として使ったもので、自身は無神論者だと語っている。

■自身の病気について

「21歳の時、私の希望は無に帰した。それ以降のことは、すべておまけだ」──2004年、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)とのインタビューにて

■生きる目的について

「私の目標は単純。宇宙を完全に理解することだ。宇宙はなぜ今のようであるのか、そもそもなぜ存在するのかを」──ジョン・ボズロー(John Boslough)著『Stephen Hawking's Universe(邦題:ホーキングの宇宙)』(1985年)より

■著名人であることについて

「著名人であることの不都合なところは、世界のどこに行っても必ず気付かれてしまうことだ。私の場合、黒いサングラスを掛けても、かつらを被っても足りない。車いすでばれてしまう」──2006年、イスラエルのテレビ局とのインタビューにて

■人間の不完全さについて

「不完全さがなければ、あなたも私も存在しないだろう」──ディスカバリーチャンネル(Discovery Channel)の番組「Into The Universe With Stephen Hawking(ホーキング博士と宇宙へ)」(2010年)より

■異星人との接触について

「大惨事になるだろう。地球外生命体はおそらく、われわれよりもずっと進歩している。この星の歴史上、進歩した人種がより原始的な人々と会うと、あまりめでたい結果にはならない。しかも、両者は同じ種だった。われわれは目立たないようにしているべきだと思う」──ナショナルジオグラフィック・チャンネル(National Geographic Channel)の番組「Naked Science: Alien Contact(裸の科学:異星人との接触)」(2004年)より