【3月14日 AFP】ニュージーランド当局は13日、空飛ぶ自動運転タクシーの開発・試験計画を承認した。グーグル(Google)の共同創業者ラリー・ペイジ(Larry Page)氏が支援するプロジェクトの一環として行われるもので、実現すれば個人輸送に大改革をもたらすという声が上がっている。

 計画を申請していたのは、ペイジ氏が出資する米ベンチャー企業キティー・ホーク(Kitty Hawk)傘下のゼファー・エアワークス(Zephyr Airworks)。 

「コラ(Cora)」と呼ばれる電動航空機の翼には12個の回転翼があり、ヘリコプターと同じように垂直離着陸が可能だが、騒音は大幅に抑えられているため都市部の建物の屋上や駐車場を離着陸場として使えるという。

 ゼファー社のフレッド・リード(Fred Reid)最高経営責任者(CEO)は「汚染につながらず排出物もない信頼できる空飛ぶ乗り物で、輸送の進化における必然的な次の一歩だと考えている」と述べた。

 コラの航続距離は100キロで、最高速度は時速150キロ。900メートルの高さまで上昇できる。試作機は2人乗りで、現在ニュージーランドの南島(South Island)で試験が行われている。

 空飛ぶタクシーサービスの試行は6年後にもニュージーランド南島のクライストチャーチ(Christchurch)周辺で始まる可能性があると伝えられている。

 キティー・ホークは別の個人向け超軽量航空機「キティホーク・フライヤー(Kitty Hawk Flyer )」も開発しており昨年米国で試作機を公開したが、こちらはレクリエーション用途の性格が強く出たものだった。(c)AFP/Neil SANDS