【3月13日 AFP】米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(MET)は12日、同歌劇場の音楽監督を務めた著名指揮者ジェームズ・レバイン(James Levine)氏について、若い演奏家たちにセクハラ行為をしていた「信ずるに足る証拠」が見つかったとして、同氏を解雇したと発表した。

 クラシック界の巨匠レバイン氏は米最高峰とされるMETの音楽監督を約40年間務め、2015~16年のシーズン末にパーキンソン病のため退任した後も名誉音楽監督として指揮棒を振ってきた。しかしセクハラ疑惑が浮上したことからMETは昨年12月にレバイン氏をプログラムから外していた。

 この問題についてMETは12日、声明を出し、調査の結果レバイン氏がMETの音楽監督就任前および在任中に性的虐待やセクハラを行っていた事実を示す、信ずるに足る証拠が見つかったと説明し、これを受けてレバイン氏との関係を断ったと明らかにした。

 一方でMETは、米国で男性有力者による性的虐待が注目を集めていた中、以前から指摘されていたレバイン氏のセクハラ疑惑に報道が出る前に対応することができたのではないかという批判については、MET側に非はないと釈明した。(c)AFP