【3月13日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ米大統領は12日、シンガポールに本社を置く半導体大手ブロードコム(Broadcom)による米同業大手クアルコム(Qualcomm)の買収を阻止する命令を出した。安全保障上の懸念を理由に挙げている。

 ホワイトハウス(White House)が発表した。

 ブロードコムはクアルコムに対し、1170億ドル(約12兆4000億円)規模の敵対的買収を表明している。

 ブロードコムは米国への本社移転を決めているが、12日にはこれに先立ち、クアルコムの株主総会での投票より前の4月3日までに移転を完了させるとの見通しを示していた。

 ホワイトハウスの声明によると、トランプ氏は、ブロードコムによるクアルコム買収は「米国の安全保障を損なう恐れがある」という確かな証拠があると判断。両社に対し、買収案を「即刻かつ恒久的に放棄」するよう命じた。

 スマートフォン向け半導体市場を牛耳るクアルコムをめぐっては、米半導体最大手インテル(Intel)も買収を検討していると米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じている。(c)AFP