【3月12日 AFP】フランスの極右政党「国民戦線(FN)」は11日、北部リール(Lille)で党大会を開き、マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首(49)を再任した。ルペン氏は党イメージを改善するため、党名を「国民連合(RN)」に変更することを提案した。

 現在の党名は、ルペン氏の父親であるジャンマリ・ルペン(Jean-Marie Le Pen)氏が1972年に共同で結党して以来使われている。

 改称は党の新たな始まりとともに、人種差別的、反ユダヤ的な発言を繰り返してきたジャンマリ氏の負の遺産との決別を告げるものとなる。

 マリーヌ氏は、国民戦線という名称は「誰も否定できない栄光の歴史」と結び付いているとしながらも、多くのフランス国民にとって「心理的な障壁」になっていると指摘。党が選挙で勝つ上で妨げになっているとの見方を示した。

 マリーヌ氏はエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏(現大統領)に敗れた昨年5月の大統領選決選投票で1000万票を獲得したものの、得票率は34%と予想を下回った。自身も、選挙戦でミスがあったことを認めている。

 国民戦線は11日、ジャンマリ氏から名誉職も剥奪し、同氏との最後のつながりを切った。2011年に党首に就き、今回3選されたマリーヌ氏との激しい骨肉の権力闘争に終止符が打たれた格好だ。(c)AFP