【3月9日 AFP】米国務省は8日、パキスタンのイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」の指導者マウラナ・ファズルラ(Maulana Fazlullah)容疑者の居場所の特定につながる情報に、500万ドル(約5億3000万円)の懸賞金をかけたことを明らかにした。

 ファズルラ容疑者はパキスタンで起きた複数の襲撃事件や、2010年に米ニューヨークのタイムズスクエア(Times Square)で発生した自動車爆弾の爆破未遂に関与しているとされる。

 国務省は、TTPと関係するイスラム武装勢力「ジャマートゥル・アフラル(Jamaat-ul-Ahrar)」の指導者アブドゥル・ワリ(Abdul Wali)容疑者と、「ラシュカール・エ・イスラム(Lashkar-e-Islam)」の指導者マンガル・バグ(Mangal Bagh)容疑者の情報にもそれぞれ300万ドル(約3億2000万円)の懸賞金をかけた。

 同省によると、TTPは国際テロ組織「アルカイダ(Al-Qaeda)」と密接なつながりを持っており、3人の容疑者は米国の安全保障上の脅威だという。

 複数の米当局者は、2010年5月にタイムズスクエアで自動車爆弾を爆破しようとしたファイサル・シャザド(Faisal Shahzad)受刑者に対し、TTPが爆発物の取り扱いの訓練をしたと述べている。

 TTPは2014年12月に発生し、150人以上の死者を出したパキスタン北部ペシャワル(Peshawar)の学校襲撃事件や、2017年12月に同地で発生し9人が死亡した攻撃の黒幕でもある。

 また2012年10月にはマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さんへの銃撃事件も起こしている。マララさんは2014年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した。(c)AFP