【3月7日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のケビン・ラブ(Kevin Love)が、定期的にパニック障害の発作に襲われていることを明かした。沈黙を破った理由は、精神的な問題を公表する選手がもっと増えてほしいからだという。

 ウェブサイトのザ・プレイヤーズ・トリビューン(The Players' Tribune)に掲載されたエッセーで、ラブは2017年11月5日、アトランタ・ホークス(Atlanta Hawks)に敗れた試合で最初のパニックを起こし、序盤でゲームから離れなければならなかったと明かした。

 この一件をきっかけに、ラブはクリーブランド(Cleveland)のクリニックを受診するようになった。今年1月のオクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)戦も、発作のせいでプレーを続けられないとチームメートに伝え、わずか3分でコートを去らなければならなかったと報じられている。

 オールスターゲームにも5回選出されているラブは、「誰もが何かを乗り越えようとしている」と題されたエッセーで「29年間、メンタルヘルスは自分には関係のない問題だと思っていた」と明かした。

「もちろん、心のどこかでは、助けや打ち明ける機会を必要としている人がいるのはわかっていたが、自分がそうなるとはまったく思っていなかった。僕にとって、それはスポーツでの成功を台無しにしかねない弱さで、自分とは違う世界の気味の悪い話だった。それから、パニック発作がやってきたんだ」

 公表を決断した理由について、ラブは「メンタルヘルスについて明かしやすい環境をつくることが必要だ」と感じたからだという。

「はっきりさせておきたいのは、この問題について、自分がまだ何もわかっていないということだ。自分を知る過酷な道のりはまだ始まったばかり。29年間、僕はそれを避けてきた。これからは、自分自身に対して誠実になりたい。出会った人たちに優しくなりたい」

 ラブの告白を、チームメートのレブロン・ジェームズ(LeBron James)も称賛し、ツイッター(Twitter)に「今の君はかつてなく強い。尊敬するぞ、ブラザー」と書き込んだ。(c)AFP