【3月5日 AFP】パキスタンで3日、上院選挙が行われ、ヒンズー教に基づくカースト(身分制度)の最下層「ダリット(Dalit)」出身で初となる女性議員が選出された。

 今回初当選したのは、野党・パキスタン人民党(PPP)候補のクリシュナ・クマリ・コーリ(Krishna Kumari Kohli)氏。ダリットの女性が異例の快挙を成し遂げたことで国内には歓迎ムードが広がり、ソーシャルメディア上でも好意的な反応が目立った。

 コーリ氏は翌4日、AFPの取材に対し「誇らしく思う。指名してくれたPPPに感謝する」と述べた。

 ある人権擁護活動家は、「コーリ氏を指名したPPPをたたえる…真の民主主義を目指す上で、わが国の議会にはあらゆる宗教や身分、性別からの代表者が必要だ」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 人口2億人のパキスタンで約2%を占めるヒンズー教徒は昔から、経済・社会面で差別の対象となってきている。(c)AFP