【3月4日 AFP】韓国大統領府は4日、文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領の特使として情報機関トップら10人で構成される特使団を5日に北朝鮮に派遣すると発表した。朝鮮半島の緊張緩和について協議するという。

 大統領府報道官によると、特使団のメンバーには国家情報院(National Intelligence Service)の徐薫(ソ・フン、Suh Hoon)院長らが含まれ、大統領府の鄭義溶(チョン・ウィヨン、Chung Eui-Yong)国家安保室長が主席特使を務める。特使団は5日に空路で平壌(Pyongyang)入りし、米朝対話の環境作りなど幅広い議題について協議する。

 韓国と北朝鮮関係は、先月25日に閉幕した平昌冬季五輪を契機に融和ムードが高まっている。

 北朝鮮の核問題をめぐって世界に安全保障上の懸念が高まるなか、文大統領は平昌五輪を利用して緊張緩和を図り米朝対話に道筋をつけたいとの思惑がある。一方、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)委員長は妹の金与正(キム・ヨジョン、Kim Yo Jong)朝鮮労働党第1副部長を特使として五輪に派遣。与正氏の開会式出席は世界の注目を集めた。1953年に結ばれた朝鮮戦争(Korean War)の休戦協定以降に北朝鮮を支配する金一族から訪韓したのは与正氏が初めて。(c)AFP