【3月3日 AFP】米ミシガン州中部マウントプレザント(Mount Pleasant)の中央ミシガン大学(Central Michigan University)の学生寮で2日午前8時30分(日本時間同日午後10時30分)ごろ、大学生が両親を射殺する事件があった。容疑者は逃走しており大規模な捜索が行われている。警察が明らかにした。

 大学生はジェームズ・エリック・デイビス(James Eric Davis)容疑者(19)。発砲して父親と母親を殺害した疑いが持たれている。父親は警察官だった。両親のほかに犠牲者は出ていない。大学の広報担当者は「家庭内の問題」としている。

 事件のあった大学は、事件後数時間にわたって封鎖された。連邦、州、地元の警察官らがヘリコプターや警察犬も使ってデイビス容疑者を捜索したほか、重武装した警察官が市内に出動した。

 住民や大学生にはドアに鍵を掛けて屋内にとどまるよう呼び掛けられた。大学当局は午後3時(日本時間3日午前5時)になって、学生たちが警察官に付き添われてようやく建物から出ることができたと発表した。

 警察が確認したところによると、デイビス容疑者はイリノイ州の住民だが近隣州であるミシガン州の大学に通っていた。イリノイ州当局は死亡した2人はデイビス容疑者の両親だと確認し、両親は同州シカゴ郊外在住だったと明らかにした。

 記者会見した大学警察のラリー・クラウス(Larry Klaus)報道官によると、警察は事件前夜、デイビス容疑者を「薬物関連の事件――過剰摂取(オーバードーズ)あるいは薬物による有害反応」で病院に連れていき、病院職員に引き渡していたという。

 容疑者が使った銃の種類や、銃を入手した経緯は明らかになっていない。ミシガン州では許可を受ければ拳銃を隠して携帯することは認められているが、中央ミシガン大は構内への銃の持ち込みを禁止している。

 米国では先月14日に南部フロリダ州パークランド(Parkland)の高校で17人が死亡する銃乱射事件があったばかり。まん延する銃犯罪や、その予防のために警察が果たす役割について改めて論争を呼んでいた中で、また銃を使った事件が起きた。(c)AFP/Nova SAFO