【3月2日 AFP】南米ベネズエラの選挙管理当局は1日、大統領選を5月20日に延期すると発表した。経済的な苦境に陥っている産油国のベネズエラでは、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領が2期目を目指している。

 全国選挙評議会(CNE)は先に大統領選の投票日を4月22日から5月後半に延期すると発表していたが、CNEのティビサイ・ルセナ(Tibisay Lucena)議長が5月20日という新しい投票日を確認した。CNEは、地方議会選と大統領選を同時に実施することが提案されていることも明らかにした。

 CNEの発表を見る限り、マドゥロ氏の主要な対抗馬であるアンリ・ファルコン(Henri Falcon)氏は、大統領選をめぐる政府との協議でいくつかの譲歩を引き出したとみられる。

 両者の合意では、「選挙のすべての段階」を見守る選挙監視団の派遣を国連(UN)に要請することになっている。

 監視団の派遣は、分断状態が続いている野党連合の民主統一会議(MUD)が強く要求していた。MUDは、政府との協議が決裂すれば大統領選をボイコットすると発表していた。

 ベネズエラの一般市民はハイパーインフレに苦しんでおり、国際通貨基金(IMF)は今年のインフレ率が1万3000%に達すると見込んでいる。また慢性的な食料・医薬品不足に陥っている。(c)AFP