【3月2日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州の州首相を解任されたカルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)氏(55)は1日、州首相への復帰を断念すると表明した。同自治州では、完全に機能する州政府が不在の状態が続いており、プチデモン氏の決定は政治の行き詰まりを打開する狙いがある。

 プチデモン氏は、カタルーニャ独立運動で果たした役割を理由にスペイン国内で逮捕状が出され、現在はベルギーに滞在している。

 同氏はソーシャルメディア上に投稿した動画で「州首相候補としての自己推薦はしない」と言明。その理由として、現在スペイン中央政府の直接統治下に置かれている同州に新政府を迎えるためと説明した上で、「われわれは降伏しない、諦めない」と述べ、同州独立運動に国際社会の注目を集められるよう努力していく考えを示した。

 同氏は新候補擁立のため「できるだけ早期に」新たな協議に入るよう求めた上で、大きな影響力を持つ独立派市民団体「カタルーニャ国民会議(ANC)」を率いるジョルディ・サンチェス(Jordi Sanchez)氏を推挙した。ただサンチェス氏は、独立運動での活動をめぐる扇動行為の疑いで、4か月以上前から当局に身柄を拘束されている。(c)AFP/Daniel BOSQUE