【3月3日 東方新報】あるバックパッカーの話題が、中国のインターネットで炎上している。

 浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)で1月下旬、孫永(Sun Yong)さん(27)が警察に保護され、ホームレス支援センターに送られた。支援センターの職員が孫さんの名前を登録したところ、孫さんは4年間で234回も救助されていたことが判明した。

 孫さんは甘粛省(Gansu)の出身。ふらりと旅に出ては、金を使い果たすと物乞いをし、橋の下や洞窟の中などで過ごす。それでもどうしようもなくなると、支援センターに行くのを繰り返しているようだ。

 孫さんの弟によると、孫さんは普段から旅に出るのが好きで、過去9年間、よく旅に出ていたという。その間、何度も支援センターから保護され、自宅まで送ってもらった。孫さんが旅の間、家族に連絡するときは決まって金が尽きた時だけだ。

「兄の行動は、家族としてはもうどうにもできない。家族の収入は多くないし、数百元程度しか渡せない」と話す。家族は孫さんの旅に賛同はしていないが、かといって阻止することもできない。

 多くのネットユーザーは、孫さんの行動は社会の共有資源を無駄にしていると指摘する。

「貧乏旅」の愛好者だという蔡さんは取材に対し、「孫さんのような人は本物のバックパッカーではない。彼はただの物乞いだ」と指摘した。「貧しいから旅をしてはいけないということではない。旅費がないなら稼ぐ。それが『貧乏旅』だ。バックパッカーは誰の支援も受けない」(c)東方新報/AFPBB News