【2月28日 CNS】中国商務部は、春節(旧正月、LunarNewYear)期間にあたる2月15〜21日の全国の小売・飲食企業の売上高が前年同期比10.2%増の約9260億元(約15兆7000億円)に達したと発表した。

■高品質志向高まる

 正月商品やオーガニック食品、アクセサリー、季節物衣類、スマート家電、デジタル製品などの売れ行きが好調で、有機雑穀食品、オーガニック野菜、果物、健康食品ギフトなどオーガニック健康食品類が人気だった。大手企業の食品売上高は、江西省(Jiangxi)で前年同期比27.5%増、青海省(Qinghai)で同16%増などとなった。

■飲食消費、出前が台頭

 大晦日の食事や会食、親類集まる食事会が春節飲食市場の主役になった。

 各地で年越し料理の注文が急増し、老舗レストランの年越し料理の予約率は95%以上。河北省(Hebei)秦皇島市(Qinhuangdao)にあるホテルのレストランでは年越し食事プランの予約率が90%を上回った。

 また、出前や出張料理サービスが新たなトレンドになり、江蘇(Jiangsu)、浙江(Zhejiang)、広東(Guangdong)各省の飲食企業は飲食サイトと連携し、年越し料理のデリバリーサービスを行った。上海(Shanghai)の一部ホテルでは「年越し料理を自宅で」味わってもらう料理人の出張サービスが提供された。天津(Tianjin)の飲食サイトも同様のサービスを実施、大人気だった。

■エンターテイメントも新年らしく

 旅行、読書、映画鑑賞、展覧会といった新年の過ごし方も人気になっている。旅行は引き続き大人気で、島の旅や氷雪観光、民族・文化をテーマにした旅行、ヘルスツーリズムなど、さまざまなテーマが打ち出されている。桂林(Guilin)への観光客は普段の3割以上増。

 映画興行収入については、春節初日から5日目までの全国で計46億元(約775億円)となり、前年同期比で60%近く伸びた。

 北京地壇公園(Beijing Ditan Park)や龍潭湖(Longtanhu)の寺で行われた催しには国内外から観光客170万人が訪れ、前年同期と比べ9.1万人増加した。雲南省(Yunnan)麗江(Lijiang)のナシ族(Naxi)の踊りや、内モンゴル(Inner Mongolia)バヤンノール市(Bayannur)の火祭り、チベット(Tibet)のダンス祭りなどのイベントは、民族の伝統的魅力を十分に見せ、多くの観光客を引きつけている。

■肉類、鶏卵価格は上昇

 肉類の価格は、前年同期と比べわずかながら値上がりしている。豚肉(前年同期比0.3%増)、牛肉(同0.7%増)、羊肉(同0.4%増)、鶏肉(同0.7%増)となったほか、鶏卵も0.5%。野菜の価格は全体的に上昇しており、野菜30種の平均卸価格は春節前よりも3.7%上昇している。(c)CNS/JCM/AFPBB News