【2月26日 AFP】米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は25日、ロシア軍のスパイが平昌冬季五輪組織委員会のコンピューター数百台をハッキングした上、北朝鮮の仕業と見せ掛けようとしたと、米情報当局者らの話として報じた。

 報道によると、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が今月初め、五輪組織委関連のコンピューター300台に接続。その結果、多くの観客が開会式のチケットを印刷できず、空席が出たという。

 ロシア側は韓国のコンピューターのルーターをハッキングし、データの収集やネットワークのまひを可能にするマルウエア(悪意のあるソフトウエア)の一種を埋め込んだ。その際ロシア側は、北朝鮮のインターネットプロバイダーを使用して北朝鮮の攻撃を偽装する、いわゆる「偽旗」作戦を展開したと、同紙は伝えている。

 同当局者らは、ハッカーらがマルウエアを起動させていたかどうかは不明だとしながらも、平昌五輪に対するサイバー攻撃が行われたことは懸念に値するという見方を示したとされる。

 ロシアはドーピング問題で平昌五輪への国としての参加を禁止され、一部選手の個人出場のみが認められた。今回のサイバー攻撃は、この禁止措置に対する報復とみるアナリストもいる。(c)AFP