【2月24日 AFP】ミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州の州都シットウェ(Sittwe)とその周辺で24日早朝、州政府高官の自宅を含む3か所で爆弾による爆発があった。ミャンマー警察がAFPに明らかにした。死者は今のところ報告されていない。

 匿名でAFPの取材に応じた警察幹部によれば、3か所で爆弾が爆発し、他にも3個の不発弾が見つかった。警察官1人が負傷したが、命に別条はないという。

 この幹部によれば、爆発があったのは24日午前4時(日本時間同日午前6時30分)ごろ。爆弾の1個は州政府高官の自宅の敷地内、他の2個は市内のオフィスの前と海岸に通じる道路上でそれぞれ爆発した。被害の状況は今のところ明らかになっていない。

 ラカイン州北部では昨年8月、ロヒンギャの武装組織が警察の検問所を襲撃したことをきっかけに、軍がロヒンギャの掃討作戦を実施し、これまでに隣国バングラデシュに逃れたロヒンギャは約70万人に上るなど、情勢が混乱している。しかし、こうした混乱の中心地から南に約100キロのシットウェで爆発事件が起きることはまれだ。

 以前はシットウェにも相当数のロヒンギャの人々が暮らしていたが、2012年に死者が出た住民間の対立で大半のロヒンギャの人々は住まいを捨て、避難を余儀なくされた。

 現在、ごく少数のロヒンギャの人々がシットウェ市内にあるイスラム教徒の集落で暮らしているが、市外にある衛生環境の悪い避難民キャンプでは10万人以上が暮らしている。(c)AFP/Hla Hla Htay