【2月23日 AFP】(更新)不倫関係にあった側近の女性を妊娠させたことがスキャンダルとなっているオーストラリアのバーナビー・ジョイス(Barnaby Joyce)副首相(50)が23日、辞任する意向を表明した。

 マルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)首相率いる自由党の連立パートナー、国民党の党首であるジョイス氏は、自身の選挙区ニューサウスウェールズ(New South Wales)州アーミデール(Armidale)で記者会見を開き、週明け26日朝の国民党の会議で国民党党首と副首相を辞任する意向を示すと述べた。

 今回のジョイス氏のスキャンダルは、これをきっかけにターンブル首相が閣僚とその部下らとの性交渉を正式に禁止するなど豪政府を揺るがす問題に発展している。

 ジョイス氏が24年連れ添った妻がありながら不倫の末にメディア顧問だったビッキー・カンピオン(Vikki Campion)さんに男の子を妊娠させたことが発覚し、オーストラリアではここ2週間大きく報道されていた。

 当初ジョイス氏はこの危機を乗り切るとしていたが、23日にウエスタンオーストラリア(Western Australia)州の女性が同氏からセクハラを受けたと主張したことが明らかになり、辞任が不可避になった。ジョイス氏はセクハラの訴えは事実無根の中傷だとして警察の捜査を求めている。

 ジョイス氏はターンブル首相が今週訪米する際に首相代理となる予定だった。ジュリー・ビショップ(Julie Bishop)外相も国外にいるため、首相代理はマティアス・コールマン(Mathias Cormann)上院与党院内総務が務める。コールマン氏はジョイス氏の辞意表明に先立ち、セクハラの訴えは例外なく深刻に受け止めるべきだと発言していた。(c)AFP/Martin PARRY