【2月22日 AFP】フィリピン南西部パラワン(Palawan)島に近いバラバク(Balabac)島でカニ漁をしていた漁師がワニに襲われ、上半身を食べられた状態の遺体で発見された。現地の警察当局が21日、明らかにした。バラバク島ではワニによる襲撃が増加しているという。

 ワニに襲撃されたのは、レベンテ・ラジャ(Rebente Ladja)さん(37)。ラジャさんは19日の夜に家へ帰らず、家族と近隣住民らが捜していた。その夜、ラジャさんはカニ漁のためのわなをマングローブ林に仕掛ける作業をしていた。

 AFPの電話取材に応じた同島の警察関係者によると、巨大なワニの横で見つかったラジャさんの遺体は引き裂かれ、上半身を食べられていた。

 バラバク島でのワニの襲撃は過去6年足らずで5件目。3か月前には近くの村で、ラジャさんの12歳のめいがワニに引きずられて行方不明になっている。

 島しょ国のフィリピンの中でもパラワン島南部のバタラサ(Bataraza)やバラバク島を含むパラワン州は「最後の秘境」と呼ばれ、ワニが今も多く生息する数少ない地域の一つ。同国のその他の地域では、狩猟や生息地の消滅によってワニの数が激減している。(c)AFP