【2月22日 東方新報】「朝、目が覚めてベッドの上でダラダラしていると、猫が枕元にやってくる。なでてやるとゴロゴロしながらこちらを見つめてくるんですよ」と話すカレン(仮名、女性)さん。まるで恋人のような感覚だという。ここ数年、中国都市部に暮らす若者の間で猫との暮らしが流行している。

 カレンさんが飼っている猫は1歳の人懐っこいアメリカン・ショートヘア。名前は「ハニー」。カレンさんにとってハニーは家族であり、古い友人だ。カレンさんは典型的な「空巣青年」だ。

「空巣青年」という表現は、2016年頃からインターネット上で見られるようになった。「空巣青年」の「空巣」とは、読んで字のごとく、巣が空になった状態を指している。中国では、子どもが巣立った後の家に一人、もしくは夫婦だけで寂しく暮らす高齢者の「空巣老人」が高齢化社会を象徴する表現として使われるようになり、「空巣青年」という表現もここから派生したとみられる。