【2月21日 AFP】(更新)米大統領選へのロシア介入疑惑をめぐる捜査が加速する中、捜査を指揮するロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官は20日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営とつながりのある弁護士を訴追したことを明らかにした。この弁護士は連邦捜査局(FBI)の捜査官らに虚偽の供述をした罪を法廷で認めた。

 訴追されたのは、英ロンドンを拠点とする国際法律事務所スキャデン・アープス(Skadden Arps)の弁護士、アレックス・バンデルズワン(Alex Van Der Zwaan)氏。

 バンデルズワン被告は、元トランプ陣営幹部で、ウクライナでの業務をめぐりマネーロンダリング(資金洗浄)と税関連の罪で起訴されているリック・ゲイツ(Rick Gates)被告とのやり取りに関し、故意に虚偽の供述をしたとされる。また、名前が明らかにされていない別の人物との接触についても虚偽供述があったという。

 バンデルズワン被告とトランプ陣営との関係についてはほとんど説明がなされていないが、同被告は2012年、ウクライナ政府が依頼したユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)元首相の汚職裁判をめぐる業務をスキャデン・アープスの弁護士として担当した。

 ゲイツ被告は当時、同じくマネーロンダリングや脱税などの罪で起訴されているポール・マナフォート(Paul Manafort)元トランプ陣営選対本部長と共に、ロシアが支援するウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領(当時)に雇われていた。

 ヤヌコビッチ氏は2014年、汚職を非難する反政府デモが広まる中、大統領職を解任されている。

 バンデルズワン被告への判決は4月3日に言い渡される。(c)AFP