【2月20日 AFP】平昌冬季五輪は20日、フィギュアスケートのアイスダンス・フリーダンス(FD)が行われ、カナダのテッサ・ヴァーチュー(Tessa Virtue)/スコット・モイア(Scott Moir)組が歴代最高得点の合計206.07点で金メダルに輝いた。

 フランスのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組が205.28点で銀メダルを獲得し、米国のマイア・シブタニ(Maia Shibutani)/アレックス・シブタニ(Alex Shibutani)組が合計192.59点で銅メダルを手にした。

 2010年バンクーバー冬季五輪覇者のヴァーチュー/モイア組は、先に滑ったパパダキス/シゼロン組が自らの世界最高得点を更新して会場を沸かせたことで、銀メダルに終わるかと思われた。しかし、大きな重圧のなかで最終組で登場すると、生き生きとしたフリーで122.40点を記録し、フランスペアの合計得点をわずかに上回った。

 ヴァーチューは「信じられません。最後に登場して最高の瞬間になりました」とすると、「最終グループは強敵ばかりで、たくさんの重圧がありましたが、自分たちのパフォーマンスにはとても満足しています」とコメントした。

 カナダのフィギュアスケート界で最も輝かしい成績を収めている28歳のヴァーチューと30歳のモイヤにとって、今回のメダルはバンクーバー大会の金メダル、ソチ冬季五輪の団体とアイスダンスの銀メダル、そして今大会での団体金メダルに続き、通算5個目となった。

 一方、昨季はアイスダンス史上初の合計200点超えを記録し、今季も圧倒的な強さをみせていたパパダキス/シゼロン組は、カナダペアが首位に立った19日のショートダンス(SD)でパパダキスの衣装がはだけるというアクシデントに見舞われた。

 この日はパパダキスが背中の留め具が外れるような心配はない一つなぎのコスチュームを身に着けていたものの、氷上の社交ダンスと称される同種目において、フランス勢では史上2組目となる優勝を果たすことはできなかった。(c)AFP/Nick REEVES