【2月20日 AFP】国際アイスホッケー連盟(IIHF)のルネ・ファゼル(Rene Fasel)会長は19日、平昌冬季五輪で結成されたアイスホッケー女子のコリア南北合同チームについて、2022年の北京大会でも「平和メッセージ」として歓迎すると述べた。

  南北合同チームは韓国と北朝鮮の歴史的取り決めにより平昌五輪のわずか数週間前に結成され、北朝鮮からは12選手が登録された。チームはこれまでの4試合で22本中1本しかシュートが決まらず、結果を残せていないが、今大会では「平和五輪」の大きなシンボルとされている。

 関東ホッケーセンター(Kwandong Hockey Centre)で記者会見に臨んだファゼル会長は「南北合同チームを続けるべきか検討している。私としては続けない理由はない」とすると、「2022年の北京大会まで合同チームを維持し、平和のメッセージとして出場させることは素晴らしい取り組みになると考えている」と述べた。

 平昌五輪組織委員会(POCOG)の李熙範(Hee-Beom Lee、イ・ヒボム)会長も、合同チームは大会にとって「誇らしい」成果だとして、「南北コリアの選手が同じチームにいる姿はとても誇らしく、真の平和のシンボルとなった」と述べた。

 南北合同チームが一緒に滑っている光景は、大勢の観客に感動を呼び、国際オリンピック委員会(IOC)の関係者もノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)へのノミネートを呼び掛けるほどだった。

 その一方で、李会長は合同チームには練習時間がほとんどなかったことを認め、北京大会に向けた「長期プランの実施」を見据えていることを明かした。チームは20日にスウェーデンとの順位決定戦に臨むことになっており、これが今大会最後の試合となる。(c)AFP