【2月19日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は19日、米政権がほのめかす貿易制限をめぐる懸念が強まる中、米側が韓国からの輸出に対して新たに課す関税について「断固とした」対応を求めた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は先週、中国と韓国に対する報復措置を示唆し、トランプ氏が「大失敗」と形容する2012年締結の米韓自由貿易協定(FTA)の見直しまたは破棄を言明した。

 トランプ大統領は先月にも、「米国第一」主義を実行に移し、韓国などで製造された大型洗濯機に20~50%の関税を、また中国などから輸入のソーラーパネルにも関税を適用するとした。

 文大統領は側近らとの会合で、世界11位の経済大国でありつつ輸出に依存する自国経済に悪影響を及ぼしかねない「保護主義の強化」への懸念を表明。

「鉄鋼や電子機器、ソーラーパネル、洗濯機など、わが国からの輸出品に対する米国の制限が拡大することで、世界的な競争力を持つにもかかわらず輸出に悪影響が出る恐れがあることを危惧している」と文氏は述べ、当局者らに「不合理な保護主義的措置が既存の韓米FTAに違反するかどうか検討し、そういった措置には自信をもって断固たる姿勢で対応してもらいたい」と求めた。(c)AFP