【2月18日 AFP】エジプト首都カイロの考古学博物館(Egyptian Museum)で、古代エジプトのファラオ(王)暗殺を企てた後、絞首刑に処されたとされる王子の「叫ぶミイラ(Screaming Mummy)」が展示された。

 苦悶の末に死を迎えた男性のものとみられ、「正体不明の男E」と名付けられていたこのミイラは、通常は一般公開されていない。

 同国考古学省が発表したDNA鑑定の結果によると、このミイラは紀元前1186年から同1155年まで王座にあったラムセス3世(Ramses III)の息子、ペンタウアー(Pentawere)王子のもの。

 ミイラには絞首刑に処され、古代エジプトで不浄とされた羊皮に包まれていた痕跡がある。

 古代のパピルスに残された記録によると、ペンタウアー王子は自身の母でラムセス3世の2番目の妻だったティイ(Tiye)と共に、王の殺害を計画。その罪で絞首刑を言い渡された。

 ラムセス3世がこの暗殺計画で死亡したのかは明らかになっていないが、王のミイラには喉を刺されたと思われる痕跡があった。(c)AFP