【2月17日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は16日、2016年の米大統領選に介入したとしてロシアの13個人と3企業が起訴されたことについて、米国人が起訴されなかったことは自身の選挙陣営とロシア政府の間に共謀がなかったことを示すものだと述べた。

 トランプ氏はツイッター(Twitter)で、「ロシアは反米作戦を2014年に開始した。私が大統領選出馬を表明するずっと前のことだ。選挙結果に大きな影響はなかった。トランプ陣営は何も悪いことはしていない─共謀などない!」と述べた。

 一方ロシア外務省は同日、今回の起訴について「ばかげている」と述べた。ロシア当局者として初めて反応した外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官はフェイスブック(Facebook)に「13人で米国の選挙に干渉した? 13人で予算数十億ドルの特殊部隊に対抗した? スパイ活動や反スパイ活動、発展した最新テクノロジーを敵に回して?」と書き込んだ。「ばかげている? 確かにそうだ。しかしこれが現代米国政治の現実なのだ」と付け加えた。

 起訴された13人のうちの1人でロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とも親しい実業家エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏はロシア通信(RIA)に対し、「米国人はとても感受性が強い人たちだ。彼らは自分たちが見たいものを見る。私は彼らをとても尊敬している。私がこの(起訴された人物の)リストに入っていることにはまったく驚いていない。彼らが悪魔を見たがっているのならそうさせればいい」と述べた。

 プリゴジン氏はロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)のレセプションに料理を提供してきた企業の経営者。同氏の企業コンコルド(Konkord)は米政府の制裁対象になっている。同氏はロシアのメディアからプーチン大統領の「シェフ」とあだ名されてきたほか、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)にあるロシア政府寄りの「トロールファクトリー」(インターネットでプロパガンダを拡散する企業)との関係も取り沙汰されてきたが、本人は米政治への介入を否定している。(c)AFP