【2月17日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)の元名選手として知られるチャールズ・バークレイ(Charles Barkley)氏は、トップ選手が一部の球団に集中する傾向がこのまま見過ごされていけば、リーグの人気が危うくなると懸念を示している。

 現在54歳のバークレイ氏は、リーグでチーム戦力の格差が拡大していることに不安を覚えていると話し、クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)に所属するスター選手のレブロン・ジェームズ(LeBron James)が今夏に強豪チームに移籍する可能性があることについて、問題をエスカレートしかねないと警告した。

 ジェームズは今季終了後にフリーエージェント(FA)となり、すでにジェームズ・ハーデン(James Harden)やクリス・ポール(Chris Paul)という強力な戦力を擁するヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)への移籍が取り沙汰されている。

 バークレイ氏は米紙USAトゥデー(USA Today)に対し、「リーグのことを心配している。これは3~4年前から話してきたことだ」とすると、「今夏に(FAになる)レブロンの動向次第で心配になってくる。つまり基本的にリーグ内で強豪チームが1、2球団に絞られてしまい、『もうたくさんだ。NBAでは強いチームが3、4球団しかないのに、観戦したりチケットを買ったりする意味があるのか?』とファンが嘆くことになるだろう」と話した。

 1984年から2000年までのNBAキャリアでフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(Philadelphia 76ers)をはじめ、フェニックス・サンズ(Phoenix Suns)やロケッツでプレーしたバークレイ氏は、自身の現役時代にはもっとトップ選手が各球団に均等に分かれていたと主張した。

「チーム同士の競り合いがみたい。私の現役時代はチームが優勝できなくても競争力があり、試合に見ごたえがあった。私のチームも見る価値があった。スター選手がこぞって同じ場所にいたら、試合観戦するのに何の価値がある?」

 バークレイ氏はまた、ジェームズがキャバリアーズに残留することを願っていると話し、低迷が続くロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)に同選手が移籍するかもしれないという報道についても、「レブロンがクリーブランドに残ることを望んでいる。それが彼のキャリアに幕を下ろす際の最良の道だ。LAに行くのは当然であるという意見が出る時代は終わった」と一蹴した。(c)AFP