■昔ながらの列車から高速鉄道へ

 以前、程さんが故郷へ向かうのに7〜8時間かかっていた。「昔の列車には空調が無く、環境が劣悪でした」と話す。

 列車の乗務員を10年以上務めていたハルビン市(Harbin)出身の仲召爽(Zhong Zhaoshuang)さんは、鉄道の変化を身をもって感じている。

「昔の列車はスピードがとても遅くて、快適さとは程遠かった。深セン(Shenzhen)から北京(Beijing)まで20時間。列車内のトイレの臭いがきつかったです。現在は、高速鉄道に乗れば早くて8時間で着きます。快適になりましたね」と仲さんは話す。現在は「復興号」で働く仲さんは、当時の記憶を振り返ることは感慨深いと話す。

■荷物の変化

 乗客が大小さまざまな荷物を持って移動する光景は、昔の「春運」でよく見られた現象だ。しかし、現在は違う。

 乗客の変化を見てきた仲さんは、「乗客の雰囲気が以前とは違うと感じる」という。「以前は、大量の荷物を持って列車に乗り込み、とても疲れた様子でしたが、現在は乗客の足取りがとても軽やか」と話す。

 中国の鉄道が発展するのに合わせ、「春運」は効率的で便利になってきた。しかし、数億人が大移動する姿と、中国人が抱く故郷への思いは今も変わることはない。(c)CNS/JCM/AFPBB News