【2月17日 AFP】平昌冬季五輪は17日、アルペンスキー女子スーパー大回転が行われ、スノーボーダーのエステル・レデツカ(Ester Ledecka、チェコ)が金メダルを獲得し、冬季五輪史上で最大級のサプライズを引き起こした。

 来週に競技を控えるスノーボードのパラレル大回転で金メダル候補に挙がっているレデツカは、1分21秒11を記録し、ソチ冬季五輪の金メダリスト、アンナ・ファイト(Anna Veith、オーストリア)を0秒01差に抑え込んだ。レデツカから0秒11遅れのティナ・ワイラター(Tina Weirather、リヒテンシュタイン)が、銅メダルを手にしている。

 頭が混乱した様子のレデツカは「他の選手たちは大きなリスクをかけていませんでした。大きなプレッシャーがかかっていたに違いありません。もう本当に驚いています。いつも勝つために、良い滑走ができるように本気でトライしてますが、本当にこんなことが起きるなんて分かりませんでした」とコメントした。

 スノーボード世界選手権(FIS Snowboard World Championships)で二つの金メダルを獲得しているレデツカは、2016年にアルペンスキーW杯でデビューを果たし、昨年12月にカナダ・レイクルイーズ(Lake Louise)で行われた滑降での7位が自己最高成績だった。

 上位争いは終わったと思われる中、26番滑走で優勝候補たちを倒したレデツカは「なにかの間違いに違いない、誰かの記録とすり替えられたんだと思いました」と振り返っている。

 レデツカは、フェニンガー(Anna Fenninger)の旧姓で金メダルを獲得したファイトの2連覇を防いだだけでなく、米国のリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)を6位にとどめさせた。ボンはコースの終盤で大きなミスを犯し、その代価を払うことになった。

 ボンは「間違いなく衝撃的です。彼女はレイクルイーズ大会の練習滑走でも私に勝ったんですが、あれも驚きでした」とレデツカの優勝について語った。

「五輪ではさまざまなことが起こるのだと感じています。彼女がふさわしくないというのではなくて、本命選手には多くのプレッシャーがのしかかるんです」 (c)AFP