【2月16日 AFP】欧州連合(EU)の議長国であるブルガリアのボイコ・ボリソフ(Boyko Borisov)首相は15日、英国のEU離脱(ブレグジット、Brexit)協議が前進していないことを同国に警告するとともに、離脱案を撤回することはまだ間に合うと伝えた。

 ボリソフ首相はEU外相会合が開かれた首都ソフィアで報道陣に対し、2019年3月の英国のEU離脱に向けた協議について、これまでのところ良い結果を期待できる進展がないと指摘。「英国のEU離脱に関する協議が新しい局面を迎え、誰にとってもダメージとならないことを心から願っている」と強調した。

 さらにボリソフ首相は「私は英国がEUに戻ってきてくれることを心から望んでいる。誰も常に正しい決断を下すとは限らないし、決断を撤回することを恥じるべきではない」と述べ、「離婚した後でも、子供たちのためや、その他共有する事柄のために時々会うものだ。決断が我々にとって難しく、英国にとっても難しいとなった時には賢明な妥協案を見つけることもできる」と訴えた。

 EUは英国離脱後の移行期間に関する話し合いを3月末までに完了させ、4月から将来の英国との関係について交渉を始めたいとしている。一方、英国では重要な交渉を前に、離脱穏健派と離脱強硬派の対立が際立っており、テリーザ・メイ(Theresa May)政権は両者の深い分裂に苦しんでいる。(c)AFP