【2月16日 AFP】米上院が15日開いた国務省高官の指名公聴会で、出席した上院議員と国務省高官が、米政府は核兵器開発を進める北朝鮮への限定的な先制攻撃、いわゆる「ブラッディー・ノーズ(鼻血)作戦」を検討していないと明確に述べた。

 公聴会で、ジーン・シャヒーン(Jeanne Shaheen)上院議員は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の国家安全保障担当メンバーから北朝鮮への先制攻撃という選択肢は検討の俎上(そじょう)にさえ載せられていないと聞いたと述べた。ジム・リッシュ(Jim Risch)上院議員(共和党)も同様の発言をした。

 国務省の東アジア・太平洋担当の国務次官補に指名され同日の公聴会に臨んだスーザン・ソーントン(Susan Thornton)次官補代行はシャヒーン上院議員から鼻血作戦についての認識を問われ「自分もそのように理解している」と述べた。

 これまで、全面戦争に発展して金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)政権を転覆させすほどではないが同政権を恐れさせるに足る「鼻血作戦」の実施を支持する意見がホワイトハウスの一部にあることをうかがわせる報道があった。

 その一方で、米軍幹部やジェームズ・マティス(James Mattis)国防長官がこうした考えに反対し、レックス・ティラーソン(Rex Tillerson)国務長官も外交的な解決に向けた取り組みを続けると明言したという報道もあった。(c)AFP