【2月15日 AFP】カナダでこれまでに唯一首相を務めた女性として知られるキム・キャンベル(Kim Campbell)元首相が、ノースリーブの服を着用して番組に出演する女性ニュースキャスターたちを諭すようなコメントをツイッター(Twitter)に投稿し、議論を呼んでいる。

 1993年6月~11月にカナダ首相を務めたキャンベル氏はツイッターに「テレビのニュース番組に出演する大勢の女性たちが、ノースリーブの服を着ていることに驚いている。しかも大抵はスーツを着ている男性の隣で」と投稿。「腕をむき出しにすると信頼性や真剣さが薄れるようにみえて、女性としての品位を下げるものだといつも思っていた」と述べた。

 このコメントに対し、注目すべきは女性の能力であり、衣装ではないとする批判が殺到。女性は着心地が良く、自信を感じられるものならばどんな服を着ても良いと主張する声が上がった。

 中には「米国の前大統領夫人、オバマ・ミシェル(Michelle Obama)さんはよくノースリーブの服を着ている」というコメントや、キャンベル氏自身も1990年に司法長官を務めていた頃に挑発的写真撮影に挑んだことがあると指摘するコメントもあった。この投稿者が指摘したアート写真でキャンベル氏は肩をむき出しにし、法律家が着用するガウンを体の前に持ち上げているが、キャンベル氏が裸であるような印象を与えている。

 一方、キャンベル氏の意見に対し、保守党のミシェル・レンペル(Michelle Rempel)議員は「カナダ人はみな腕をむき出しにする権利があると信じる」とコメントした。

 またニュース番組の司会を務めているジャーナリストのファラー・ナセル(Farah Nasser)氏は「(ノースリーブの服を着用することが)品位を下げるとは思わない。カナダ初の女性首相には敬意を払っているが、今回のコメントは1950年代で止まっている。私に何を着るべきだとか言わないでほしいし、テレビ会社の幹部からも言われたことはない」と述べた。(c)AFP