【2月15日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)は14日、決勝トーナメント1回戦第1戦が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)はクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の2ゴールなどでパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)から3-1の逆転勝利を収めた。

 ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)のアシストからアドリエン・ラビオ(Adrien Rabiot)にゴールを決められ、本拠地で先制を許したレアルだったが、前半の終了間際、ロナウドがPKからレアルでのチャンピオンズリーグ通算100ゴール目を決め、試合を振り出しに戻した。

 そして後半38分にロナウドがゴール前で2点目を挙げて逆転すると、最後はマルセロ(Marcelo Vieira Da Silva Junior)が2戦合計スコアの点でも貴重な3点目を挙げ、8万人近い観客を沸かせた。

 主将を務めるセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)は「こういうのを記憶に残る日にしなくちゃならないし、そのために一番良いのは、きょうのように気持ちの強さを見せることだ。連覇への意欲を持ちながら、こういうプレーを続ける必要がある。レアル・マドリードは死んだとか、終わったとかいう考えは間違いだ」と話した。

 一方でPSGのラビオは、チームが同じ問題を繰り返していると嘆き、「いつも同じことを言っているのに、いつも同じことをやって追いこまれてしまう。ディジョン(Dijon FCO)戦で8点取ったり、リーグで4点取ったりするのは簡単だけど、こういう試合では決めるべきところで決めなくちゃならない。問題はそこだよ」とコメントした。

 終盤に崩れた姿は、昨シーズン、FCバルセロナ(FC Barcelona)に第2戦で1-6の大敗を喫し、まさかの決勝トーナメント1回戦敗退に追い込まれたことを思い起こさせるものだった。当時バルセロナでプレーしていたネイマールは、この試合ではPSGに違いをもたらせず、チームが3月6日に行われるホームでの第2戦で逆転するのは並大抵のことではない。

 敵地での貴重な引き分けまであと少しのところから、最後に逆転負けを喫したことで、ウナイ・エメリ(Unai Emery)監督にかかる重圧はさらに増している。一方でレアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督にとって、この結果は大きな追い風になった。

 国内での不振が続き、エメリ監督と同様に解任の重圧にさらされているジダン監督は、この試合でどうしても勝利が必要だった。そのうえ、交代出場のマルコ・アセンシオ(Marco Asensio)が終盤の2ゴールを演出している点も、監督の采配に対する評価につながる。

 また監督は、過去4シーズンで3回チャンピオンズリーグを制しているチームにとっての大一番で、ギャレス・ベイル(Gareth Bale)を先発から外し、そのポジションにイスコ(Isco Alarcon)を起用する賭けに出た。

 ゴール裏のレアルサポーターも、選手入場の際にテニス選手のラファエル・ナダル(Rafael Nadal)を描いた巨大な横断幕を広げることでチームを後押しした。熱烈なレアルサポーターとして有名なナダルは、フランス・パリで開催される全仏オープン(French Open)で優勝10回と圧倒的な強さを誇っている。(c)AFP/Andy SCOTT