【2月14日 AFP】英サッカーチームで育成年代のコーチを務めていた際、少年選手に対して性的暴行と虐待を繰り返した罪に問われているバリー・ベネル(Barry Bennell)被告に対し、英北西部のリバプール刑事法院(Liverpool Crown Court)は13日、「業界規模の小児性犯罪者」だとして禁錮刑を言い渡した。

 現在64歳のベネル被告は、1979年から1992年にかけての合計36件で有罪となった。被告はかつてクルー・アレクサンドラFC(Crewe Alexandra FC)のユースチームのコーチと、マンチェスター・シティ(Manchester City)のスカウトを務めていた。

 判決文が読み上げられると、告発人の中には法廷で涙を流す人もいた。被告は今回の罪状以外にも、1970年代と80年代に自身が担当し、いずれ選手として開花するはずだった元少年たちから性的虐待や暴行の罪で訴追されている。

 審理では、ベネル被告が以前にも性犯罪で禁錮刑に処されたことがある点に言及。告発した元選手らは、被告がマンチェスター・シティでは大きな敬意をもって扱われており、プロサッカー選手を夢見ていた少年たちを「力で支配していた」と話した。

 被告は自宅にアーケードゲームを置き、ピューマやサルといった珍しい動物を飼って、そこへ少年たちを連れ込んでいたずらした。またそれだけでなく、アウェー遠征中や、練習の送り迎えをする車の中でも虐待を行ったという。

 体調不良のため、ビデオリンクで法廷とつながったベネル被告は、弁護側への証拠の提出を拒否していた。(c)AFP