【2月14日 AFP】シリア北西部イドリブ(Idlib)県が13日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」から完全に解放された。同県に逃げ込んでいたISの残党が掃討作戦中の反体制派組織に投降した。この組織の広報担当者と、在英非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が明らかにした。

 反体制派組織ジャイシュ・アルナスル(Jaish al-Nasr)の広報担当者は、IS戦闘員とその親族、負傷者ら約400人が反体制派連合に投降したと述べた。投降した戦闘員らは、ISが地域に潜伏工作員を残していないかを確かめるため尋問にかけられるほか、「特別法廷」で裁かれるという。

 ISはかつて、ハマ(Hama)、ホムス(Homs)、アレッポ(Aleppo)各県の一部と、ラッカ(Raqa)県の大部分を含むシリア北・中部の広い範囲を掌握していた。その後、昨年に要所での敗退を繰り返した末に、戦闘員数百人がハマ、イドリブ、アレッポの3県が接する狭い地域に逃げ込んでいた。

 シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、これら3県はIS戦闘員から完全解放されたと説明した。(c)AFP