【2月13日 CNS】中国最大の配車アプリ、滴滴出行(Didi Chuxing)が日本のタクシー市場に参入する。同社は9日、ソフトバンク(Softbank)との合弁会社を設立する計画を発表した。

 先進的な技術を用いた滴滴の配車予約サイト導入によって、日本のタクシー業界と運転手の運営効率を向上させることを目的としている。年内には東京、大阪、京都、福岡などの地域で試験運営を行う計画だ。

 滴滴の技術システムを基本に、ソフトバンクが有する日本の資源と専門技術を加えることで、日本のタクシーに本来備わっている高品質なサービスに、より良い配車効率を組み合わせ、利用客の外出をさらに便利にする。以前から先端技術を日本に導入することに取り組んでいたソフトバンクにとって、今回の滴滴との契約にはこうした狙いもある。

 両社は現在、日本の市場や交通政策について研究中で、日本のタクシー会社や監督官庁などと積極的にやりとりを続けている。滴滴とソフトバンク双方は、開放的で包容力のあるプラットフォームを開設し、日本のすべてのタクシー会社と幅広く協力を結べるよう模索していく。

 滴滴は2012年、世界的に先がけてワンストップ式の「お出かけサイト」を設立した。自社に蓄積されたビックデータを使い、タクシー会社の業務効率と収益の向上を手助けしている。

 同社は中国内で約500社のタクシー会社と業務提携関係を結んでいる。また、同社が運営するサイトには現在、200万人のタクシー運転手が登録されており、世界最大級のモバイル配車予約サイトになっている。17年には11億回の配車サービスが発注されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News