【2月12日 AFP】ブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で開かれている「リオのカーニバル(Rio's Carnival)」が11日夜、最高潮を迎えた。今年は、同国のミシェル・テメル(Michel Temer)大統領をドラキュラに見立てた仮装が登場するなど、例年になく政治色の強いパレードになった。

 リオデジャネイロのサンボドロモ(Sambodromo)で同夜行われたパレードはいつも通り、妖艶で奇抜なコスチューム、大音量のサンバのリズム、汗と官能への刺激にあふれたものとなった。パレードは12日夜にも催される。

 ただ同国は史上最悪規模の不況からようやく脱却し始めたばかりであり、今回は特に政治色が目立った。

 リオデジャネイロをはじめとする都市部では暴力犯罪が頻発。政治面においては、10月に大統領選が予定されている一方で、腐敗や指導力の欠如にむしばまれている。

「世界最高のショー」とも評されるこのカーニバルに出場するサンバのエリートスクール13校も、またサンボドロモに集まった7万2000人の観客も同様に、この国を覆う怒りと無縁ではない。(c)AFP