【2月12日 AFP】ジェームズ・マティス(James Mattis)米国防長官は11日、韓国で開催中の平昌冬季五輪で北朝鮮が展開している「微笑攻勢」について、南北の持続的な融和につながるかは疑問だとの見解を示した。

 初の欧州歴訪のためイタリア・ローマに向かう機内で、マティス氏は「五輪閉会後にそれ(北の微笑外交)が何らかのけん引力を持つかどうか、論じるのは明らかに時期尚早だ」と記者団に述べた。

 また、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が8日の軍事パレードで大陸間弾道ミサイル(ICBM)を誇示したことに言及。「これまで米国の操り人形だと繰り返し攻撃してきた国(韓国)への融和姿勢を見せようとしているのだとしたら、非常に奇妙なタイミングだ」と指摘した。

 北朝鮮が発表を何か月も引き延ばした末に参加表明した平昌五輪は、朝鮮半島に驚くべき融和ムードをもたらす機会となっている。

 しかし、マティス氏はスポーツにおける南北融和が米韓関係を損なう可能性についても疑問を呈し、「米韓の間にくさびが打ち込まれることを人々が注視しているのは知っているが、くさびなどない」と語った。(c)AFP