【3月10日 AFP】スカイ・ブラウン(Sky Brown)さんは、誰もが思い浮かべる典型的な9歳児ではない。ワイルドで、そばかすがチャームポイントのこの日本人女子小学生は、華麗に技を決める動画がネットで話題となっている世界最年少のプロスケートボーダーだ。最近はさらなるスリルを求め、バスの屋根からジャンプする練習も始めた。

 スカイさんがスケートボードに初めて触ったのは歩けるようになるよりも前のことだ。最近では世界各地の大会に出場してはより大きな選手たちを負かしている。パワーの源はママが作るパンケーキだという。

 彼女は今、2020年の東京五輪に目標を定めている。東京大会では、サーフィンや空手、スポーツクライミングなどとともに、スケートボードが初めて五輪競技に採用された。

 宮崎県の自宅近くにある公園でAFPのインタビューに応じたスカイさんは東京五輪について、「これまで何度も考えた」と述べ、「12歳…とかその位になるのかな。(出場できれば)すごい。優勝できれば最高だけど、とにかく楽しみたい。いつも通りにね」と続けた。

 両親が作ってくれたというスケートランプの上に座ってインタビューに応じたスカイさんの傍らには、弟のオーシャンくん(6)もいた。

 日本人の母親と英国人の父親の元に生まれたスカイさんにとって、どちらの国の代表になりたいかはすでに決まっている──日本だ。「自分が生まれた国、そして友達がいて、自分の通う学校がある日本のために出場したい」と話す。

 インタビューが終わると、スカイさんは目にもとまらぬ速さでトリックを次々と決めた。その動きに合わせて、日に焼けて明るくなった長い髪も波打っていた。

 身長わずか123センチの小柄な少女は、「怖さが増せばスリルも増す。スケートボードが好きなのは、自由な気持ちになれるから」と話し、あまり怖さを感じないことを明かした。

 ブラウン家の勇敢な姉弟は、どこへ行くのも一緒だ。スケートやサーフィンはもちろん、寝る時でさえ同じベッドを使っている。自分たちを「親友」と呼ぶ2人はインスタグラム(Instagram)のアカウントも持っており、フォロワー数は9万2000人を超える。