【2月12日 AFP】ロシアの首都モスクワ近郊で11日、旅客機が離陸直後に墜落した事故で、当局は乗客乗員71人全員が死亡したと発表した。同国史上最悪の航空事故の一つとなった。

 捜査員らによると、墜落したのは国内便を運航するサラトフ航空(Saratov Airlines)のアントノフ(Antonov)An-148型機。モスクワのドモジェドボ空港(Domodedovo Airport)からウラル(Ural)山脈のオルスク(Orsk)に向けて離陸した後、午後2時48分(日本時間同8時48分)にラメンスキー(Ramensky)に墜落した。

 ロシア運輸捜査当局は声明を出し、「乗客65人と乗員6人が乗っており、全員死亡した」と発表した。

 ドミトリー・ぺスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が「墜落で親族を失った遺族に深い弔意」を表明したと述べた。

 墜落現場は大雪に覆われ到達が困難になっており、救急隊員らは手前で駐車し徒歩で現場に入らざるを得ない状況だという。

 ロシア捜査委員会は、多数の事故原因が考えられるとしており、ここ数週間の記録的な豪雪に加え、人為的ミスや機器の故障などもあり得る原因として挙げたが、テロの可能性については言及しなかった。現地当局者は、事故機のブラックボックスが回収されたとしている。

 報道によると、ロシア製の同機は7年前に製造され、サラトフ航空が1年前に国内の他の航空会社から購入したという。(c)AFP/Anna Malpas with Thibault Marchand in Moscow